EC 利益用語集
A
- ACOS
- 広告費用対効果(Advertising Cost of Sale)を示す指標。売上に占める広告費の割合を%で表し、数値が低いほど効率的な広告運用と判断される。Amazon広告で最も重視されるKPIの一つで、通常15-30%が目安とされるが、商品カテゴリや戦略によって変動する。例えば、新商品のプロモーションでは一時的に50%を超えることもあるが、長期的には20%以下を目指すべき。
- e.g. SKU B07XのACOSが42%だったため、キーワードの見直しと入札単価の調整を行った。その結果、翌月には31%まで改善し、ROASも1.8から2.5に向上した。
F
- FBA手数料
- Amazon FBAを利用する際に発生する手数料。主に注文処理手数料、在庫保管手数料、月額在庫保管手数料、返品処理手数料に分かれる。商品サイズや重量、保管期間によって変動する。
- e.g. SKU B07XをFBAで販売した場合、注文処理手数料が¥2.40、在庫保管手数料が¥0.50/日、月額在庫保管手数料が¥0.15/日だった。30日間保管した場合、FBA手数料は¥87.00。
R
- ROAS
- 広告費用対効果(Return On Advertising Spend)を示す指標。広告費1円あたりの売上額を表し、数値が高いほど効率的な広告運用と判断される。ACOSと逆の関係にあり、ROASが3.0であれば広告費1円に対し3円の売上が得られたことを意味する。一般的にROAS 3.0以上が黒字化の目安とされるが、商品の粗利率によって基準は異なる。
- e.g. ROASが2.1のままでは粗利率15%の商品で赤字が出ていたため、画像やレビューの改善でコンバージョン率を上げ、ROASを3.5まで引き上げた。その結果、SKU C09Yは月次で12万円の利益を計上できるようになった。
S
- SKU
- Stock Keeping Unitの略。商品を在庫管理するための固有の識別コードで、商品名やバリエーション(色・サイズ・モデル)ごとに割り当てられる。例えば、Amazonで販売するTシャツが「青・Mサイズ」と「赤・Lサイズ」の2種類あれば、それぞれ別のSKUとして管理される。SKUごとに在庫数、売上、利益率を追跡することで、どの商品が利益を生み出しているかを把握できる。
- e.g. SKU B07Xは在庫切れが頻発していたため、FBA在庫の自動補充設定を見直した。その結果、在庫切れ日数が月平均3日から0.5日に減少し、売上機会の損失を年間で約180万円回避できた。
キ
- キャッシュフロー
- 一定期間における現金の流入と流出を示す財務指標。売上が上がっていても、在庫の仕入れや広告費の支払いで現金が不足すれば黒字倒産のリスクがある。例えば、今月は売上が100万円あったが、在庫の仕入れに80万円、広告費に30万円を使った場合、キャッシュフローは-10万円となる。
- e.g. 3月にFBAからMFNに切り替えたが、キャッシュフローが改善した。在庫の保管費用が下がり、梱包作業を自社で行うことで現金の流出が抑えられた。
チ
- チャージバック
- 顧客がクレジットカード会社に対して不正利用や商品未到着などを理由に請求を取り消すこと。Amazonではチャージバックが発生すると、商品代金が返金されるだけでなく、手数料(通常$15-$25)と返品処理費用が発生する。チャージバック率が高いと、Amazonからの販売停止やアカウント凍結のリスクがあるため、迅速な対応が求められる。
- e.g. SKU X99Pでチャージバックが5件発生したため、注文確認メールに配送追跡番号の記載を追加した。その結果、チャージバック率は0.8%から0.2%に低下し、手数料の支払いも年間で$420節約できた。
フ
- フルフィルメント手数料
- 商品の保管、ピッキング、梱包、配送、カスタマーサービスまでを代行するFBA(Fulfillment by Amazon)や他社のフルフィルメントサービスに支払う料金。重量・サイズ・配送先により変動し、注文あたりの固定費と変動費の組み合わせで算出される。
- e.g. 当社は3月にFBAに切り替えたが、B07X89KJ2Pのフルフィルメント手数料が1.49ドルから2.15ドルに上がり、利益率が5%落ちた。
ペ
- ペイアウト
- 売上から手数料、返品、チャージバックなどを差し引いた後の実際の入金額。Amazonセラーの場合、通常は14日間隔でペイアウトされるが、チャージバックや返品が多いと実質的なペイアウト額が大幅に減少する。
- e.g. 今月の売上が$15,000で、Amazon手数料が$2,250(15%)、FBA手数料が$1,800、返品処理費が$300、チャージバックが$150だった場合、ペイアウト額は$15,000 - $2,250 - $1,800 - $300 - $150 = $10,500。実質的な手数料率は30%近くになる。
マ
- マルチチャネル
- Amazonだけでなく、自社サイト、eBay、Shopify、楽天、Facebook Marketplaceなど複数の販売チャネルを活用する戦略。在庫管理と顧客体験の一貫性が課題になるが、リスク分散と売上拡大のメリットがある。Amazon依存度が高すぎると、突然のアカウント停止や手数料改定で売上が激減するリスクがある。
- e.g. 我々は2023年Q2に自社Shopifyストアを立ち上げ、Amazonと並行して販売を開始した。Amazonの売上が前年比で20%減少したが、ShopifyとeBayの売上が$12,000増加し、全体の利益は$4,500向上した。ただし、在庫管理が複雑になり、倉庫費が$1,800増加したので注意が必要。
ユ
- ユニットエコノミクス
- 商品1個あたりの収益性を分析するフレームワーク。仕入れ値、販売手数料、梱包費、配送費、広告費などを合計し、販売価格から差し引いた純利益を算出する。例えば、商品が1,500円で売れ、仕入れ値が600円、Amazon手数料が300円、広告費が100円かかった場合、ユニットエコノミクスは500円の利益となる。
- e.g. ユニットエコノミクスがマイナスの商品は即座に販売停止。先月のSKU X9Y8は1個あたり-50円の赤字だったため、出品を中止した。
ラ
- ランドコスト
- 商品を仕入れてから顧客の手元に届くまでにかかるすべてのコスト。仕入れ値、関税、輸送費、保険、倉庫費、梱包費、Amazon FBA手数料などが含まれる。多くのセラーが見落としがちな項目で、SKU B08XZ123PQはランドコストが$18.50なのに売価を$22にしていたため、毎月$1.20の赤字が出ていた。
- e.g. アメリカのセラーが中国から商品を輸入する場合、FOB価格$10、関税$1.50、輸送費$3.20、FBA手数料$4.80を足してランドコストは$19.50になる。売価を$25に設定しても、FBA手数料が$7.50(6% + $0.48)かかるため、実際の利益は$5.50ではなく$3.00しか残らない。
リ
- リファラル手数料
- Amazonで商品が売れた際に発生する手数料。カテゴリごとに固定率(例:家電15%、家具10%)が設定されており、売上高に対して課金される。FBA手数料と合わせて「販売手数料」とも呼ばれる。
- e.g. SKU C123を¥5,000で販売し、リファラル手数料率が15%だった場合、手数料は¥750。カテゴリが家具であれば10%の¥500になる。
在
- 在庫保管料
- 倉庫やフルフィルメントセンターに商品を保管するための月額料金。Amazon FBAでは商品のサイズ(標準・大型)と在庫滞留期間(長期在庫は追加料金)で決まる。1月~9月は無料だが、10月~12月は需要期のため料金が3倍になる。
- e.g. 当社のB07X89KJ2Pは大型商品で、11月に在庫保管料が0.25ドル/立方フィートから0.75ドル/立方フィートに跳ね上がり、月間120ドルの追加コストになった。
- 在庫回転率
- 一定期間に在庫が何回売り切れたかを示す数値。高いほど在庫が効率的に動いていることを表す。計算式は「売上原価 ÷ 平均在庫高」。例えば、年間売上原価が120万円で、平均在庫高が20万円なら在庫回転率は6回となる。
- e.g. SKU A1B2C3の在庫回転率が3回しかない。去年までは8回だったのに、新商品の発売で在庫が滞留し始めた。Amazon在庫レポートで過剰在庫のアラートが出ている。
売
- 売上原価(COGS)
- 商品を仕入れて販売するまでにかかった直接的な原価。Amazonでは、商品の仕入れ値、梱包資材、FBA在庫保管費用の一部(在庫維持費)が含まれる。在庫が売れ残った場合、その原価は期末在庫として資産計上される。
- e.g. SKU A001の仕入れ値¥800、梱包資材¥50、FBA在庫維持費¥30だった場合、COGSは¥880。
広
- 広告費
- Amazon広告(スポンサープロダクト、スポンサーブランド、スポンサーディスプレイ)やGoogle広告、Facebook広告などに投資する費用。クリック単価(CPC)やインプレッション単価(CPM)で算出され、売上に対する広告費率(ACoS)でROASを測る。
- e.g. 当社はB07X89KJ2Pに月5,000ドルの広告費を投じ、ACoSが35%でROASは2.85倍だった。競合が激化し、CPCが先月より0.30ドル上がった。
損
- 損益分岐点
- 売上高が総費用(固定費 + 変動費)と等しくなるポイント。この売上高を超えないと利益は出ない。例えば、固定費が月$1,200、変動費が売上の25%だとすると、損益分岐点は$1,200 ÷ (1 - 0.25) = $1,600になる。売上が$1,600に達するまでは赤字、それを超えると黒字。
- e.g. 新しい商品ラインを導入する際、Amazon広告費$500、倉庫リース$300、梱包材$0.50/個で、商品単価は$20、仕入れ値は$10。変動費は$10.50 + Amazon手数料(15% + $0.48)= $13.48。損益分岐点は($500 + $300) ÷ ($20 - $13.48) = 78個。78個売れるまでは赤字、79個目から利益が出る。
決
- 決済
- 商品購入から代金受領までの一連の金融処理を指す。クレジットカード、銀行振込、電子マネー、代引きなど支払い方法により手数料や入金タイミングが異なる。Amazonの場合、注文確定から14日以内に売上金が振り込まれるが、海外販売では為替手数料1.5%が引かれる。
- e.g. 先月、米国向けSKU B07X89KJ2Pの決済で為替レート1ドル=110円時に振込手数料1.5%が引かれ、実質売上は10,835円だった。
粗
- 粗利益
- 売上高から商品原価(COGS)を引いた金額。利益率を測る基本指標で、Amazonでは「売上総利益」として表示される。粗利益が高いほど、販売価格に対する利幅が大きいことを示す。
- e.g. 商品を¥1,800で販売し、原価が¥1,200だった場合、粗利益は¥600。粗利益率は33.3%になる。
- 粗利益率
- 売上高から商品原価(仕入れ値)を引いた粗利益額を売上高で割った割合。Amazonなどのマーケットプレイスでは、販売手数料やFBA手数料を含む総原価を差し引いた後の数字を指す。例えば、商品が1,000円で売れ、Amazon手数料が300円、仕入れ値が400円だった場合、粗利益は300円で粗利益率は30%になる。
- e.g. SKU B07Xは先月、粗利益率が18%に落ち込み、FBA手数料の値上げが響いた。仕入れ値を抑える交渉を始めたが、品質維持が難しい。
純
- 純利益
- 売上から全ての費用(商品原価、手数料、人件費、広告費、FBA手数料、税金など)を差し引いた後の残額。Amazonセラーセントラルで確認できる「正味利益」とは異なり、在庫の減耗や固定資産の償却、為替差損益なども含まれる。
- e.g. 先月の売上が¥2,500,000、商品原価¥1,200,000、FBA手数料¥280,000、Amazonリファラル手数料¥150,000、広告費¥120,000、その他経費¥300,000だった場合、純利益は¥450,000。
貢
- 貢献利益
- 売上高から変動費を引いた金額。固定費をカバーするための利益と、最終的に残る純利益の源泉。貢献利益率が高いほど、固定費が高くても利益を出しやすい。例えば、売価$50、変動費$30の場合、貢献利益は$20、貢献利益率は40%。
- e.g. SKU A001は売価$45、Amazon手数料$6.75(15% + $0.48)、梱包費$1.20、仕入れ値$25。変動費は$33.43、貢献利益は$11.57、貢献利益率は25.7%。固定費が$1,000なら、この商品を87個売れば固定費をカバーできる。
返
- 返金率
- 注文数に対する返金処理された注文の割合を%で表す指標。顧客からの返品や不良品、注文ミスなどが原因で発生する。Amazonでは返金率が1%を超えると、商品のランキングに悪影響を与える可能性があるため、常にモニタリングが必要。返金率が高い場合は、商品説明や画像の改善、梱包方法の見直しが必要になる。
- e.g. SKU D45Zの返金率が2.3%に達していたため、商品説明に「使用上の注意」を追加したところ、翌月には1.1%まで低下。同時に、顧客からの問い合わせも30%減少した。
- 返品処理
- 顧客からの返品リクエストに対応し、商品を受領・検品・再梱包・在庫復帰までの一連の業務。返品理由(不良品、サイズ違い、注文間違い)により処理コストや再販可能性が異なる。Amazonでは返品処理手数料として注文あたり0.50ドル~3.00ドルがかかる。
- e.g. 先月、B07X89KJ2Pの返品率が5%に達し、返品処理費用が120ドルかかった。不良品が多く、再梱包コストも追加で80ドル発生した。
運
- 運営費用
- 商品の販売に直接関わらない、事業を維持するための経費。Amazon出品者であれば、月額の出品料、倉庫賃料、梱包資材、広告費、人件費などが該当する。例えば、月額出品料が39.99ドルで、倉庫賃料が200ドル、広告費が500ドルかかっている場合、運営費用は739.99ドルとなる。
- e.g. 去年までは運営費用が売上の15%以内に収まっていたが、今年は倉庫を拡張したため22%まで膨らんだ。このままでは黒字化が難しい。